ウェルニャンレポート
【体験レポ】シーカヤックスクール(ステップ1)@アウトドアショップZEN
【体験名】シーカヤックスクール(ステップ1)(アウトドアショップZEN(ゼン))
初めてカヤックに触れる人を対象とした入門コース。カヤックの構造やパドルの使い方、乗り降りの仕方などの基礎から、海へ出て漕げるようになるまでを講習。1日だけカヤック体験をしたい方にもおススメ。必要な道具は体験料に含まれるので、濡れてよい服だけ用意すれば大丈夫。通年で体験できるのも嬉しい。鴨川の海は夏だけじゃない!
■カヤックにはタイプがあるにゃ
ゆっくり海上を散歩する気分で乗れる「シットオンカヤック」っていうのもあるそうだけど、ZENで体験するのは外洋航海もできる、スピードを出しやすいタイプなんだって。僕的に本格派って感じで、楽しみ!!僕もタマにゃんも、今日がカヤック初体験だよ。
■カヤックを引いて海岸へ
お店は鴨川駅から徒歩1分。店の前にカヤックを用意してくれてあり、それを引いてすぐに海岸へ出発。専用のカートに載せると案外と軽い力で転がして運ぶことができる。でも、たまに後ろを気にしながら進まないと、カヤックは真ん中が一番横幅があるから、電柱にこすりそうになったりする。長さは5メートルくらい。長いから、青信号で急いで道路を渡ろうとしたら、自動車の方が「ゆっくりでいいよ~」と声をかけてくれた。鴨川の人は気さくだな~。
7~8分歩くと、広い砂浜に出る。鴨川で一番広い海岸「前原横渚海岸」。今日は素晴らしい天気だね!
2人がかりで砂浜にカヤックを下ろして、1人で波打ち際までひっぱる。舗装路よりもタイヤが重くなって、ちょっと大変。でも、いい準備運動になった。
波打ち際に着いたものの、予測よりも風が強くなってきた。
先生の判断で、もう少し海岸の南に移動することに。自然相手はこうした判断が難しい。
前原横渚海岸は地形の関係で、南風の時は南側の方が波が静か。その地形と波の関係も、先生が砂に描いて教えてくれたよ。南風の時の風上には「仁右衛門島」っていう島があるんだけど、それが海上を吹く風の距離(吹送距離・すいそうきょり)を短くするから、波が大きく育たないんだって。なるほど!
■陸地で操作などを学ぶにゃ
最初にカヤックの構造を学ぶ。人が乗る場所(コクピット)の前後には荷室(ハッチ)があって、荷物を入れることができる。貴重品を持っていきたい人は、防水バッグを貸してくれて、この中にしまうことができるよ。蓋で密閉するから、荷物は濡れない。ここをしっかりふさがないと、浸水して浮力を損なうからしっかり点検!
準備体操は上半身のストレッチが中心。肩回りと、背中もしっかり伸ばす。
パドルの使い方を学ぶ。持つ位置や向きがあるんだ。僕はイメージトレーニングがうまくできなくて困った!
ライフジャケットを着用。先生に「ふたりとも裏返しだよ」って。このコンビは危険だね!!脱げてしまわないように、ベルトをしっかり締める。
■乗り降りの仕方だにゃ
コクピットの入り口は思ったよりも狭い。乗り降りにちょっとコツがいる。先に両足を入れてから腰を下ろし、出るときはお尻を先に出してから両足を外に出す。今日は初心者向け講習だから、砂の上で乗り降りしたけど、これを波打ち際や海の上でするのは難しそう!
コクピットの中では膝が少し曲がるくらいに足裏を載せる器具の位置を調整する。太ももをカヤックの内壁に押し付けるようにするのが基本の姿勢。そうすると、カヤックと身体が一体になり、上半身の体重移動でバランスをとれるようになる。
■さあ、海に出るにゃ!
初心者なので、今日は後ろから先生に押してもらって海へ出る。
本来は、下の写真の先生みたいに、パドルで押して、ひとりで海へ出るものなんだって。
横から波にあおられると倒れてしまう。
波打ち際では特に、波に対して垂直に進むことを心がける。
海に出た瞬間から、もう気持ちいい!スイスイ前に進めるよ。
コツは腰の回転を使ってパドルをこぐこと。体幹が鍛えられそうだね。
今日は海岸のテトラポッドの手前で練習することに。テトラは消波ブロックっていうくらいだから、手前は波が静かなんだ。ちょっと安心。ここで方向転換、ブレーキ、横移動、スピードの出し方などについて学んだ。
テトラポッドに引き寄せられたり、他のカヤックに接近してしまったり。慌てると、教えてもらったことが上手くできなくなる。水の上だと、陸地よりも慌ててしまうんだ。落ち着いて操作できるようにするのも、練習だね!
最初はついパドルを見ながら動かし方を考えたり…。そのうち自然にできるようになって、だんだんと楽しくなってくる。
■慣れたら沖へ行くにゃ!
テトラエリアから出て、沖へ。沖では驚くほど速く潮に流される。うねりと風が強くなったけど、怖い思いはしなかった。むしろ、広々とした海の上を滑っていくようで、気持ちよかったよ。
漕いでいる僕のそばに、カモメも浮かんでいた。自然と一体になったみたいで、最高の気分。
沖から戻ってきたよ。ふたりとも、少しは様になったかな?
着岸した瞬間は、ちょっとホッとした。転覆するかなって心配してたけど、大丈夫で良かった。転覆する人は、このレッスンではほとんどいないんだって。
タマにゃんは着岸の時に少し態勢をくずして、コクピットに海水が入っちゃったんだ。砂浜で水抜きの作業をしたよ。
帰りは同じようにカヤックを引いて、お店で解散。楽しかった~!!
■体験を終えて
陸地でパドルさばきの練習をした時は難しいと思ったけど、いざ漕ぎ出したら、思ったよりも上手く漕ぐことができて、先生にも褒めてもらえた。
風を切って、海原の上をグンと滑る感覚が何度かあった。それが、力を上手く使えていた瞬間なんだって。上手になれたら、もっとずっと気持ちいいだろうな!
まっすぐ、ぐんぐん進むことが楽しかった。振り返ると、陸地が遠くにあり、思ったよりも早く進んでいると感じた。
もっと上達して、景色を楽しみながら乗れるようになりたいと思った。
体験後、意外なことに足全体に疲労を感じた。足を突っ張っていたせいかな?先生に聞いたら、やはり足の筋肉も相当使うらしい。カヤックは全身運動なんだね!
■注意した方がよいこと
・服装は、濡れてもいいものにしよう。僕は下半身は水着にしたよ。
・帽子も必要。海上は風が強い場合があるので、顎ひもがあるタイプか、キャップキーパーで服に繋いでおけるといいね。僕も何度も帽子が吹き飛んだから。
・履物はビーチサンダルではなく、靴タイプのもの。濡れてもいいスニーカーでOK。僕はメッシュの水陸両用スニーカーにしたら中に砂が入って失敗だった。お店にカヤックシューズレンタルもあるそうなので、それがベストかもね。
・今回は用意しなかったけど、細かい砂が飛んだりまぶしかったりするのでサングラスがあるとよかった。
・パドルで手にマメができたので、自信がない人はグローブを用意すると安心だよ。釣り用グローブなど代用でOK。日焼け対策にもなる!
・カヤックに乗っている時、手元に置けるのは水分くらい。あとはハッチにしまっておかないと、海水に浸っちゃうから要注意。
・写真撮影をしたいところだけど、自分のカメラは慣れない船上なので難しい。スナップは先生にお願いすると撮影してくれるよ。
■おまけ
アウトドアショップZENのシーカヤックスクールは1991年から開講している。今回、僕たちも教えてもらった薛雅春(せつまさはる)先生は、外房の海を知り尽くしたベテラン!スクール中にも色んな豆知識を教えてくれるよ。店ではコンスタントにシーカヤックのツアーを開いている。同じような仲間がいると、楽しく続けていけそうだね!
【体験概要】
取材日 2020年8月7日(金)
アウトドアショップZEN(ゼン)/シーカヤックスクール ステップ1
1人 9,900円(税込)/所要時間 3時間
※記事の内容は取材日の体験に基づくものであり、今後、内容変更等の可能性があることをご承知おきください。
※体験の申し込みや問い合わせは、施設のウェブサイト(下記リンク)より、施設へ直接ご連絡お願いします。